続 ・ たかがリウマチ、じたばたしない。

このブログは「たかがリウマチ、じたばたしない。」の続きです。喰うために生活することも、病気でいることも闘いです。その力を抜くこと、息を抜くことに関心があります。

「お天気痛」に、アセトアミノフェンを試す  その1/2

これは「もとのブログ」の

(2016.9.22)セレコックス、アセトアミノフェンを試す

の続きです。

 

ξ

「もとのブログ」は、だいそれた目的など何もなく始めたが

過去記事を振り返ってみると、関節リウマチの炎症や痛みと対面する記録

格好つけて言うと炎症や痛みとの闘いの記録といえるような、その種の記事ばかりになっている。

実質読み手限定のおそろしくマイナーな記事群だったが、細々であれ予想外の手ごたえも感じられた。

とりわけリウマチ患者特有の問題、「ステロイド」「減薬」「痛み」のようなテーマに関わった時だった。

僕だけではない!

傑作映画『コンタクト』(1997)じゃないが

We  Are…)Not  Alone !

という感触だった。

 

僕らは病状にどのように対処していけばよいのだろう。

ステロイド」に揺れている

「減薬」に揺れている

「痛み」に揺れている

「・・」に揺れている

というのが本当の現実なのに、何かに入信帰依したようにジャンプしてしまう人がいる。

リアルに結びつく唯一の道筋に目を閉じて、回避してどこに向かうのだろう。

 

僕はどのような疾患であれ少しずつ消し込み、恐る恐る足を踏み出そうとする人々をとても愛しく思う。

それらの人々は疾患への対処について

予測不能なものに傷ついてしまった苦悩を癒そうとすれば、その解決もまた予測不能なものに向かう行為にしかないと知っているのだから。

それは想定外の領域に向かって

まだ想定外への過敏さが大きな時期に

その無防備な心と体を投げ出し続けることなのだから。

(2017.4.27)デパス離脱、私論

 

 

ξ

痛みの「原因箇所」を問えば、体験的に3つに分けられるように思う。

 

❶ 明らかに身体の炎症・損傷に伴う痛みである。発熱(発赤)・腫脹・疼痛の炎症3点セットが揃っている痛みである。*1

関節リウマチ活動期の痛みはこれであって、CRP(炎症反応)は概して基準値を超え、薬物は、抗リウマチ薬のほか、ステロイドなどの抗炎症薬が使われる。

ワタシの場合、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)との併用はほとんど無かった。

NSAIDsとステロイドの併用は消化器潰瘍防止の観点から勧められないのでこれでよかったと思える。

 

❷ もうひとつは、まるで祟りのように悪魔に抑え込まれたように、身体広範囲にわたる発作的な、とんでもなくひどい痛みと恐怖である。

これは脳(中枢神経)の異常・誤作動のよる過剰興奮・機能低下のようなものが原因と思われる。*2

炎症とは無関係と思われCRPは正常値にあることが多い。

神経障害性疼痛で説明のつかない一部の幻肢痛は、この範疇に入るかもしれない。

当然だがNSAIDsやステロイドは全く効果が無い。

 

❸ 上記以外は、もっぱら身体の炎症・損傷に起因する痛みと、もっぱら脳(中枢神経)の異常・誤作動に起因する痛みの中間状態にある痛みだといえる。

つまり障害部位と脳がさまざまに影響し合って、差異のある痛みが発生しているようだ。

図式的には、たいした炎症・損傷でなくとも激しい痛みを訴えるときがあるし(慢性腰痛が典型)、結構ひどい炎症・損傷でも疼痛をあまり感じないときもあることになる。

 

関節リウマチの痛みが「慢性疼痛」に変わっていくと、薬物治療が難しくなる。

手元の膠原病診療マニュアルをみてみると

痛みに対しては、NSAIDsステロイドと抗リウマチ薬しか出てこない。

つまり関節リウマチの痛みの本態は炎症(上記に含む)であり、「非炎症性疼痛」段階(上記に含む)になると治療の枠外に置かれるとしか言いようがない。*3

 

ξ

アセトアミノフェンは、新型コロナ騒ぎ初期に、少し買い置きした。

新型コロナの発熱(解熱)にはNSAIDsよりアセトアミノフェンの方が適切という報道がされたからだ。

商品名はタイレノールAアセトアミノフェン300mg)である。処方薬であるカロナール(200~500mg)は市販されていない。

新型コロナが落ち着いてきた今、あらためて検索してみると、新型コロナに関係なく、一般に感染症の解熱にはNSAIDsはおすすめではないということは以前からわかっていたようだ。

 

ξ

アセトアミノフェンは、NSAIDs同様、プロスタグランジン産生を抑制するが、脳(中枢神経)に作用して鎮痛や解熱効果を持つという。

抗炎症作用はあまりないとされる。

痛みの伝導は、末梢神経の感知➡脊髄➡脳(中枢神経)という「上行」するシグナルによる。

アセトアミノフェン「下行性抑制系」と言われるのは、脳(中枢神経)➡脊髄➡末梢神経へ、シグナルが「下行」して伝わり、その結果痛みが抑制されるからである。

 

ξ

ワタシがかつて、アセトアミノフェンの鎮痛薬としての有効性に興味を持ったのは、関節リウマチの類縁疾患である線維筋痛症薬物療法にトラムセットが用いられることがあると知ったからである。

トラムセットは非麻薬性鎮痛薬で、トラマドール塩酸塩にアセトアミノフェン(325mg)を配合したものである。

 

線維筋痛症は、それ自体では炎症所見がみられず、全身の慢性疼痛、疲労感、睡眠障害などが主訴になる疾患である。

膠原病との関連で言えば、❶ 関節リウマチ、❷ シェーグレン症候群、❸ 全身性エリテマトーデスの順に線維筋痛症との合併頻度が高いという。*4

また慢性疲労症候群CFSとの鑑別が難しく、同一疾患とみなされることもあるそうだ。(2/2に続く)