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昨日1/13投票日夜の台湾総統選の開票速報は目が離せなかった。
別に時の話題だからというわけではなく、ワタシの幸福観に大いに関係するからだ。
ワタシは自分の幸福を実現する社会のあり方について、ずっと次のように考えてきた。*1
旧い政治国家の、支配国家群の覇権移動の地図など、アナタやワタシの「幸福」にどう関係があるのでしょうか。
後進国特有の、弾圧・粛清による専制独裁の、時代遅れの帝国主義・民族主義のどこに救いがあるのか。・・・
20世紀の旧ソ連や中国による「社会主義革命がすべて、おぞましい抑圧的な管理社会を実現してしまったこと」*2 の痕(あと)に、ようやく開かれた時代が現在です。
もはやロシア(旧ソ連)や中国の前で、卑屈になったり追随したり属国になったりする選択肢は無いのです。・・・
冷戦後、国際緊張が縮小した結果、潜在していた経済的格差や人種的差別が表面化するようになったものの
こうして資本主義と市民主義が発展していく脈絡のなかでしか「幸福」な未来はあり得ないのは明らかです。
20世紀までの帝国主義や民族主義(日本で言えば天皇制ファシズム)、その政治インフラとなった社会主義に再び憧れてみたり、その管理・抑圧社会に戻る時代錯誤の選択肢はまったくないといえます。
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総統選で民進党と国民党は、従来2期8年ごとに入れ替わって来たので、今回、国民党に強く追い上げられたものの民進党が勝ち異例の3期目に入った。
71.86%という、たいへん高い投票率のなかで、民進党・頼清徳が当選したことの意義は大きいと思える。
3名の候補者とも、その主張は、中国化であったりその反対に中国との独立戦争をしかけたりするものではなく、穏健なものだった。
にもかかわらず中国とは一定の距離を保った蔡英文の後任として台湾の人々は同じ民進党・頼清徳を選んだ。
台湾の有権者が対米関係重視の頼氏を支持したことは、中国と距離を置きたいという考えが、不動産価格高騰や賃金伸び悩みといった内政に対する不満の高まりを上回ったことを浮き彫りにしている。
やはり決定的だったのは、4年前の民進党・蔡英文を圧勝させたときの香港民主化弾圧の記憶ではないか。
今回も中国は、民進党を嫌い、頼清徳を「徹底的なトラブルメーカー」と呼び露骨に選挙介入した。たとえば
①昨年12月には台湾からの輸入品の関税優遇措置を一部停止し、敵視する民進党政権に圧力をかけた。
②台湾北部の里長(町内会長)は昨年、他の里長らと実質無料の中国旅行に招待され、中国共産党幹部は「台湾独立」を主張する政党を支持しないよう求めた。
③中国当局者が世論調査の
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アメリカ(欧米日)側にとって、ウクライナやイスラエル・パレスチナ問題を抱え、国内外からの批判もありパッとしない状況にあったが、今回の台湾民進党の勝利は、自由と民主主義が鼓舞される明るい光になった。
政治的クズは、今年の大統領選を控えバイデンは、ウクライナ、中東に加え東アジアの緊張の火種も抱えることになったなどと、眉をひそめる素振りをするのかもしれないが
次のブリンケン国務長官の速やかな声明を額面通り受け取って必要十分である。
祝・頼清徳新総統誕生!である。
台湾を強く後押しするアメリカは、頼氏の勝利を速やかに祝福した。