続 ・ たかがリウマチ、じたばたしない。

このブログは「たかがリウマチ、じたばたしない。」の続きです。喰うために生活することも、病気でいることも闘いです。その力を抜くこと、息を抜くことに関心があります。

3月1日から3月9日までのでき事

ξ

もう何日も前になるが、3月2日に、ワタシの知人の知人たちがウクライナからポーランドに全員避難できたとの情報が入った。

ポーランドといえば、20世紀後半の社会主義政権に対する長期の民主化運動(1989年に「共産党」政権を倒す)で記憶される国だ。

 

(顔見知りの知人たちと異なり)知人の知人たちの消息は間接的に聞くほかない。

こういう情勢下だから本当に正しい情報なのか、ただのフェイクなのかもわからない。

ただ命からがらの事態になっていることは間違いない。

UNHCR国連難民高等弁務官事務所によれば、この頃、ポーランドほか国外への脱出者は70万人くらいだった。

現在、3月8日時点では、同じくUNHCRによれば200万人を超えた。

これから500万人に達するという予測もある。

 

彼らがガレキの山のウクライナに戻ったあと、どうするのかと思う。

ゼロから生活を再建していくのか。

あるいは再建不能の有様に絶望して、ポーランドや近隣諸国で難民化して流浪していくのか。

あるいは知人たちを頼って、まったく遠い国で新たな生活を始めるのか。

その子供たちの養育など、どこに吹き飛んでいるのか。

具体的に助ける仕方があるのか考え込んでいる。

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ξ

しかしプーチンロシアであれひたすら徹底抗戦を煽るゼレンスキーウクライナであれ、政権はアナタたちより寿命が短い。

だからアナタたちは生き抜け、逃げ切れと、やっぱり言いたい。*1

生きていれば、アナタはプーチンロシアの最期も見ることができる。

 

もちろんワタシの生活思想は、プーチンロシアや習近平中国のような、時代遅れの、後進国特有の、市民主義を知らない独裁専制国家は、ロシアや中国に住む人々自身によって嫌悪され打倒されるに違いない、と信じている。*2

 

ξ

プーチン辞任しろ!(全ロシア将校協会)の、プーチンを支えてきたはずの将校たちや

gendai.ismedia.jp

オリガルヒたちが反逆する声だけでなく、中間層の動向を見てみる。

 

米最大の決済ネットワークであるビザとマスターカードは、対ロシア制裁の対象となった金融機関との取引をすでに停止している。これは実際、多くのロシア人が国外の商品やサービスの購入を阻まれたことを意味する。・・・

一方、電子決済サービスのアップルペイやグーグルペイ、ペイパルに関しては、ロシアの制裁対象銀行が発行するデビットカードやクレジットカードにひも付けられた同国内の利用が停止された。ロシアの中央銀行およびこの問題に詳しい複数の関係者が明らかにした。・・・

資金移動の締め付けは、多くの中間層のロシア人――特にウクライナでの戦争に反対する市民――が、政治的弾圧の高まりと西側諸国の制裁による金融危機への懸念から、国外移住への動きを強める中で行われている。

「私の知り合いは全員、何としてでも資金を引き出そうとしている」。ニューヨークで不動産仲介業を営むロシア出身のアーニャ・レビトフさんは言う。「国が完全に遮断され、新たなイランと化す前に、資金を引き出そうと必死だ」

(3月2日)ロシア消費者、外国製品買えず 一部に迂回路も - WSJ

 

ロシアでも中間層らが、生き抜け!逃げ切れ!で行動し続けているのは当然なことだ。*3

 

ξ

ついでの話だが

岸田政権は北京冬季オリンピックの際の「外交ボイコット」の歯切れの悪さにくらべ

ロシアのウクライナ侵略については明快だ。

西側諸国の経済制裁参加に躊躇はないし、希望する難民受け入れ、防弾チョッキ・ヘルメットのような戦闘防具の提供、主権国家である日本の北方領土がロシアによって現在も占領され続けていることの不法性など矢継ぎ早に宣明し、完全に西側であることを驚くほど明快に示した。

 

これは明らかに日本国民に安心を与えており、ウクライナ支援の結果、国民生活に影響が出ることは避けられない、と率直に理解を求めたことも逆に好感されている。

こうして日本のウクライナ大使館の発表によれば募金がもう15万人、40億円に達しているといううねりもつくっている。

今回ほど、政府と国民が敵対せず同じ方向を向くことはマレなことである。

結果、今年の参院選衆院選同様、政権与党の圧勝になるかもしれない。

 

アメリカでも、3月1日、バイデンが、民主・共和問わずのスタンディングオベーションのなか、「自由は専制に勝つ」と感動的な一般教書演説をこなして、支持率を急に上げた。

これもトランプ派が逆襲するはずだった中間選挙を前に興味深い状況になっている。

 

 

*1:

yusakumf.hatenablog.com

*2:

yusakumf.hatenablog.com

*3:

3月10日に、同じWSJでロシア市民の逃亡に関する追加記事を見つけた。

厳しい対ロシア制裁、深まる孤立、ひどくなるばかりのウラジーミル・プーチン大統領の圧政を背景に多くの人々がロシアから逃げ出している。

その数は、ウクライナから国外に避難した200万人とは比べものにならない。しかしそれは、政治的自由の段階的縮小と経済的苦境に直面するロシア人の大量出国の始まりかもしれない。

出国者の多くは、専門職を持つ者や富裕層だ。ジャーナリスト、活動家、文化人たちも国外に去っている。・・・

最近何週間かでどれほどの数のロシア人が国を去ったのかを示す正確なデータは入手できていない。・・・

フィンランドの国境警備当局によれば、今年2月にフィンランドに入国したロシア人は約4万4000人となり、前年同月の2万7000人を上回った。ロシアからフィンランドに向かうバス、列車の乗車券は売り切れ状態になっており、国営フィンランド鉄道(VR)は、ヘルシンキサンクトペテルブルクを結ぶ列車の増便に努めるとしている。・・・