続 ・ たかがリウマチ、じたばたしない。

このブログは「たかがリウマチ、じたばたしない。」の続きです。喰うために生活することも、病気でいることも闘いです。その力を抜くこと、息を抜くことに関心があります。

「ためらわずにご相談ください。」 その1/2

ξ

厚生労働省は、6月4日、2020年(去年)の人口動態統計(年計)を発表した。

すでに予測されていた結果だが、あらためて読むと面白かった。

日本の人口の動きについて思うところはたくさんあるが、とりあえず誕生と死亡の問題についてだけ言及してみる。

 

1.出生数は、84万人で年々減少し過去最少になった。

過去最少とは、添付統計表によれば1899年明治32年の統計開始以降、約120年で最少という意味である。

史上最高の1947~1949年の約270万人(第1次ベビーブーム)と比較すればその30%にまで減少している。

 

2.出生率(女性が一生の間に生む子供数=合計特殊出生率は、1.34で、約25年前の1995年に1.5を下回ってからはそれを上回ったことはない。

統計を取り始めて以降では、1947年の4.54が最高であり、出生数と同じくその30%にまで減少している。

 

3.死亡数は137万人で、2019年より約8400人減少している。

死亡数が前年比で減少するのは11年前の2009年以来で、これは「画期的」なことではないのか。

なぜなら終末論者、リセット論者は、聖書時代のノアの箱舟や中世の黒死病(ペスト)のごとく、コロナで世界の人口の1/3は死ぬのだ、みたいな真っ赤なウソを吹聴してきたからだ。

主たる原因は、季節性インフルエンザで死亡した人数が減少したとのことで、これは人為的原因、つまり外出・人混み自粛、手洗い、うがい、マスクの効果を決して否定できないだろう。悪くない話である。

 

そして、年寄りはコロナでさっさと死んでしまえばよいのだ、という異様な思考の持ち主たちよ!

ご心配には及びません。

アナタがたに急かされるまでもなく、死亡数は、50年以上も前、1966年の67万人を最少として極めて「順調に」増加し、2倍にまで上昇してきました。

死亡率(人口1000人当たりの死亡者数)も約40年前の1979年を最少としてこれもまた「順調に」増加し2倍近くまで上昇してきました。

今後ともコロナと関係なく高齢者が先頭を切って、存分に死亡数と死亡率を上げていくでしょう。

 

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4.出生数マイナス死亡数(自然増減数)は、第1次ベビーブームの1949年に最大になり、その後2005年についにマイナス、急速にそのマイナス幅を拡大している。

つまり日本人の人口減少は一方的に進み、出生より死亡の知らせの方がありふれた日常風景になっている。

 

ξ

こうした動向に対して、マスメディアの論調は、次のようである。 

加速する少子化は危機的状況である。

これは結婚適齢期の人口減少、非正規雇用の拡大による格差の固定化など構造的な問題があり、子どもを持つことを希望しながら人生設計への不安から結婚に踏み切れない若者が増えているからである。

今後は若い世代の雇用の安定賃金引上げ等を軸に出産や子育てを後押しする施策も推進すべきだ。

 

一方、加藤官房長官

政府としては、不妊治療への支援や保育の受け皿整備、男性の育児休業取得促進など、総合的な少子化対策を推進していきたいと考えている。今後、妊娠、出産、子育ての不安の解消などにしっかりと取り組み、子どもを安心して産み育てることができる環境をしっかり作っていきたい。

 

と述べた(6/4記者会見)だけで、正月の菅首相の会見と何も変わらず、マスメディアの論調とはまるで違っている。

これは驚くほど違っているというべきである。*1

 

それは適齢期の人々が必要とする結婚・出産が可能な所得向上策には立ち入らないと言っているのと同じだ。

「子どもを安心して産み育てることができる」経済的環境は、自分自身で構築するものと言っているのと同じだ。

それでは婚姻数も出生数も減ってしまうだろうと(マスメディアのように)言ってみても、所得向上策は子どもを安心して産み育てることができる」政府施策ではない。

 

ξ 

ワタシはヨーロッパ先進国などが各個人の経済格差があるなかでどのように結婚や出産を促進しているのかは知らない。

経済的共同体として家族世帯の自立を崩さない日本では、ゆとりある男女が結婚し、ゆとりある夫婦が出産を選択するようになっている。

常識的に考えて子どもが親の収入を超えることが難しい時代だから、子どもの結婚・出産は親がかりになっていることが多い。

親の方は、カネを持ってあの世にはいけないと自分に言い訳して子どもや孫につぎ込んでいる。

子どもの親離れも、親の子離れも難しくなっている。

 

ξ

引越しを繰り返すうち、ワタシがようやく取得した家と同程度の家やマンションに、30歳過ぎのまだ子供がいないか乳幼児を持つ世代の夫婦がたくさん住んでいるのに気付いた。

まだ若い感じの老親が頻繁に出入りしているので次第にわかってきたが、少なからず(非課税枠を超えようが)多額の住宅資金の提供があったり、親との共有名義の家であったりしていた。

 

家を買ったデベロッパーに聞いたら近所の1/4くらいはローン無し(一括現金)で購入しているという。

凄い話だが、フツーの若い賃労働者では考えられないので親がかりだと思われる。

超富裕層は別にして、親から子・孫への無制限の贈与を認めてもらいたい、贈与税相続税の強化は承服できない、ちゃんと後続世代の消費原資になっているではないか、というのが富裕層の言い分ではないだろうか。